2013年03月25日

気候から生まれた日本人のきれい好き

お風呂で体や髪を洗うと、心からスッキリとした気分になります。
日本列島は夏は蒸し暑く、冬は乾燥して、砂埃が舞うという気候のため
いにしえより日本人は洗う文化に慣れ親しんできました。
とはいえ江戸時代まで燃料が高価で、水も貴重な物だった為、
庶民は水をたらいに入れて日光で温めたもので体を洗うか、
小銭を握りしめて銭湯にいくかどっちかでありました。
銭湯も水を節約するため半身浴と蒸気で体を温めた後、
擦って汚れを落とすという今の銭湯とは全く異なったスタイルでした。
しかし江戸の街には、水道の設備が行き届かず、きれいな水も
銭湯もない地域がありました。
そこで活躍していたのが湯舟です。
水がないのに湯舟を使う矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、
実はこの頃の湯舟は現在のような浴槽ではなく川に浮かぶ本物の
船だったのです。
湯舟は深川など水路の多い場所で行われた商売で、小舟の上に浴室を設け、
水を沸かして運ぶ移動式の銭湯。
水路で働く船乗りたちに大人気だったといいます。
いつでもどこでも洗えるよう、風呂好きの人々に合わせた工夫です。
  


Posted by チョウさん at 15:35Comments(0)